Deutschland

ドイツの「ノイシュヴァンシュタイン城」に行ってきました。
さまざまな映画やドラマで使われ、海外旅行パンフレットで目にしないことはないと言ってもいい位有名で、「世界名城25選」の第一位にも選ばれた人気の城です。
感動〜・・・というより、開口一番、寒い、とにかく寒かったです。
これは山腹に建つ「ノイシュヴァンシュタイン城」だけのことではなく、ロマンチック街道、ミュンヘンと行く先々で雪や雹(ひょう)に見舞われました。
日本より寒い事は覚悟して来たものの、4月の下旬ですよ。
この時期に気温4度とか、流石にそれはないでしょう。
それも私がドイツに着いた前日までは気温20度前後の暖かさだったとか・・・地元の人達もびっくりの寒さだったみたいです。


Deutschland ロマンチック街道を訪ねて

さて「ノイシュヴァンシュタイン城」なのですが、意外な事に世界遺産に登録されていないんです。
その理由は様々あるのですが、時代が19世紀末で新しいのと、未完成であるからなどとありますが、これだけだったら、スペインのサグラダファミリアもまだ新しくて未完成なのに登録されていますよね。
でも、世界遺産登録の定義として、「人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例」とあって、その中のいくつかの点で該当せずという理由の方が納得できそうです。
何しろバイエルン国王ルートヴィヒU世の趣味で、バロックだかロココだか、他の有名な城の様式を模倣した建築物がゴチャ混ぜで、どの時代の文化にも属さないんですよね。
それでも内装は、王のこだわりの結晶ともいえる出来栄えで、未完成な部分もありますが、部屋ごとに違ったデザインで絢爛豪華さを極めていて、なかなか興味深かったです。

中世の騎士道とワーグナーのオペラに憧れたルートヴィヒU世の夢のお城「ノイシュヴァンシュタイン城」は「白鳥城」とも呼ばれていますが、あまりにも王が自身の夢の実現に凝り過ぎた結果、王室の財政難を招き(城の建設費は国庫とは別会計の王室費から捻出されていたとか)、これに危機感を持ったバイエルン政府によって「統治不能者」として軟禁され、その後湖で謎の水死を遂げてしまいます。
王が「ノイシュヴァンシュタイン城」に居住したのは、わずか102日だけでした。
自殺か暗殺か、そんな議論が未だに交わされていて、ルートヴィヒU世にまつわるミステリアスな物語は「ノイシュヴァンシュタイン城」と共に人々の関心を引き付けているのでしょう。

それでも、このメルヘン城は今こうして、入場料を取って世界中の観光客の注目を浴び、国の経済の一部を支える役割を果たしていくことになったことを考えると、王が成し遂げてきたことは決して無駄はなかったのでは・・・そう思いたいです。

ドイツの深い森と点在する湖の中の絶壁で囲まれた台地に建てられた白く優美な外観は、ひときわ中世らしさが際立っていて幻想的です。
今回は雪景色でしたが、新緑や紅葉の季節も、また違った美しい姿を見せてくれるのでしょうね。
この場所を愛したルートヴィッヒU世の心に少し触れることができたような気がしました。

ノイシュヴァンシュタイン城からバスで30分程の場所にある「ヴィース教会」にも行きました。
この教会が非常に有名なのは、18世紀に起こった「ヴィースの奇跡」といわれる伝説から建てられたカトリック教会だからです。
「ヴィースの奇跡」というのは、屋根裏部屋に放置されていた「鞭打たれるキリスト像」を農家の主婦マリアが持ち帰り、祈りを捧げていた時、キリスト像が涙を流したとする「涙の奇跡」の出来事が人々に広く伝わり、多くの巡礼者が訪れることになったことです。

内部の華やかで緻密な装飾は、草原の中にぽつんと建つ素朴な外観からはとても想像できません。
ノイシュヴァンシュタイン城を訪れることがありましたら、ぜひ「ヴィース教会」にも足を延ばしてみてください。
主祭壇に安置されている「鞭打たれるキリスト像」や宮廷画家だったツインマーマンの壮大な天界を描いた天井フレスコ画は必見です。

ハイデルベルク、ローテンブルクの中世の街並、「ノイシュヴァンシュタイン城」の優美な姿、世界遺産「ヴィース教会」の溜息が出るほど美しい装飾の動画をお楽しみください。

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